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初めての記憶

Category : 写真deリレー
こんばんは。
豊島です。すっかり秋ですね。
秋刀魚がおいしくて、金木犀のいい匂いがして、シーツがひんやりしてて
この季節大好きです。

…今寝っ転がってノートパソコンを広げて書いているのですが、
背中に猫が乗ってて重いです。



はい、お題行きます。写真はこれ。

810023931.jpg


-明日、海に行かないか。

それは突然の父からの誘いだった。

「うみ?どこにあるの?」

「ここからだと、県北に行って隣県に入ったところが一番きれいかな。」

「ふーん。じゃあ、楽しみにしてるね。」
そっけない返事をしてしまったが、本当はすごくうれしかった。
久しぶりに父と出かけることも楽しみだったが、僕はこの時まで海を見たことがなかった。

父は仕事が忙しくめったに一緒に出掛けることはなかった。
ご飯は一緒に食べよう、と家に早く帰ってきてくれたが、
そのあとは沢山の書類に囲まれていた。
仕事に向かう父の横顔が好きだった。


そう、物心ついたころには、母は「写真の中の人」だった。
おじいちゃん、おばあちゃんには会ったことがなかった。



そして僕にとって海は完全にイメージの、もっといえばテレビの世界だった。
「海なし県」ではなかったが、県の中央部に住んでいるため
実際に海を見たことはなかった。
どうして父が突然海に行こうと言い出したのかはわからない。
だけどとにかくうれしくてわくわくして眠れなかった。


「海かぁ…。」

-- - - - - - - - - - - - - - -- - - - - -
「お父さん、海ってすっっごく遠いんだね。」

「ああ…、そうだな。確か次の道を…」
「…大丈夫?」
「…」






「おーい!着いたぞ!」
「!」

気が付くと僕は眠っていた。
もう、夕方になっていた。
そのためか人はまばらだった。


810023931.jpg

「うわー!きれい!」
「だろ。これを見せたかったんだよ」
「ほんとにー?」
初めて見たのに懐かしい気持ちだった。
どこまでも続いていく海に、時間が止まっているような感覚になった。


そして、心があったかくなった。



波打ち際ぎりぎりに立つ父の隣に並んだ。

「…大きくなったな。」
「うん、来年は中学生だよ。」
「そうだよな、あっという間だな。」


「ねぇ、どうして今日ここに連れてきてくれたの?」

「あぁ、今日は母さんの誕生日なんだ。
 ここの近くの生まれで、海が好きな…海みたいな人だったよ。」

「そっかぁ。」

父がどんな表情をしているのか見ようと思ったが
まぶしくてよく見えなかった。
泣いているようにも、微笑んでいるようにも見えた。







こ…、こんな感じで。
海で物語をって考えたらソフィ カルのイメージでした。
*ソフィ カル
http://www.art-it.asia/u/HaraMuseum/7MLvphyuOE5ifoD0248Q
アイデンティティ、コミュニケーション、記憶、知覚といった誰もが向き合う普遍的なテーマ」で作品を作る現代美術家の方です。興味がある人はどうぞ!


では次のお題はこれ!

IMG_0534.jpg


どんな記事になるか楽しみです。
あかね、お願いしまーす。
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